2008年6月11日水曜日

カウントダウン☆3☆

-名取-
伊是名沙弥朝(さやとも)

【増田みちの】

幼少の頃、母の強い思いに導かれ、踊りの世界へと飛び込みました。
子供心に体で何かを感じ、小・中・高は学生生活と踊りの生活に明け暮れ、高校卒業後
奄美を離れ短大生活を送った後、奄美へ戻り再び踊り中心の生活を送りました。

人生の転機を迎えた頃、上京して間もなく風の噂を聞いた師匠から「東京で伊是名を立ち上げてみない?」と一本の電話を頂きました。奄美を離れ、東京の地でまた踊りが続けられるなんて夢にも思っていなかったので、迷わず決意した事を覚えています。
そして、この師匠の一言が今日の私がある原点となりました。

当時、主要メンバーはまだ5~6人程度で、第一回東京八重洲メッグホールで約100名のお客様を迎えた公演は、まさしく手に汗を握る緊張と不安の中で、手作りの舞台装飾の中でのスタートでした。
それから毎年定期公演を積み重ねる毎に、来て下さる方が2倍・3倍と増えると共に会場も広くなり、多くの方々の数えきれない程のあたたかい言葉に励まされながら成長させて頂きました。

そして誰よりも感謝の気持ちを忘れてはならない人が主人です。メッグホール公演を見て、「感動のあまり胸が熱くなって涙が止まらなかった事を今でも思い出すよ!」と最近になって話してくれました。
地方公演以外は、全ての公演を見に来てくれ、伊是名を心から応援し、厳しい中にも温かい意見を述べてくれます。
家庭がおろそかになってばかりですが、何ひとつ文句を言わず、踊り優先で全面的に協力してくれている主人のお陰で、ここまで続けられている事に心から感謝しています。  

あれから20年経った今も「芸の道にゴールはない」という思いでいますが、節目である今公演を迎えられる幸せを強く心に感じています。
20年という時を経て、36名で創りあげた美しい琉球と奄美の舞いで、伊是名大好きな仲間たちと共に、舞台いっぱいに大輪の花を咲かせたいと思います。

フィナーレを迎え、緞帳が下りきった時、きっとそこには歓喜に満ち溢れた皆の姿がある事でしょう☆

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