2009年10月16日金曜日

重要無形文化財「琉球舞踊」指定記念公演

昨日、平成21年度文化庁芸術祭主催 琉球舞踊特選会が国立劇場で国立小劇場で開催されました。

この公演は、今年「琉球舞踊」が歌舞伎や能楽と同様、重要無形文化財に指定された記念の公演で

日本を代表する文化として認められた意義ある公演でした。

一口に琉球舞踊と言っても舞台に立つまでには琉球独特の髪結いや化粧に着付け、伝統工芸である

紅型染めや芭蕉布の職工、小道具作成の工房と様々な人や技術が絡み、舞台に立ったら古典音楽の

演奏家まで、いわばこれだけ沢山のお膳立ての上で成立する芸術で、琉球舞踊は琉球文化を集約した

伝統芸能である。



 1曲に集中した踊り手たちの技量は勿論、今回は特にカンプーの髪結いが見目麗しい事に心を

奪われた。演者たちの中には演技の途中片足立ちでふらついてヒヤッとさせられる部分もあったが、

芸暦が長いという事はご高齢という事。同年輩の普通の人が足腰のバネが必要とされる琉球舞踊を

踊れるかといったら所詮それは無理な話で 踊れるという事はこれまでの鍛錬が成せる技と

高く評価すべきである。



 今回の重要無形文化財の指定を受けるまでもなく、「琉球舞踊は一地方の一民族舞踊でなく

日本の歌舞伎や能と並び称せられる伝統芸能である」と紹介文にも書いてきたが、今回の指定を受け

正々堂々日本の伝統文化と胸を張って紹介できる感慨も深い。



今後も広く琉球舞踊を紹介していきたいと望むが、まずは来月の「伊是名の会ルーマニア公演」。

テイミショアラ市にある国立ティミショアラ交響楽団コンサートホールで市民に向けた公演が開催されるが

この公演に駐ルーマニア日本大使館の大使もご観覧する予定になっていて、市民の歓迎ムードも高まっていると聞く。

琉球の宮廷舞踊、そして伝統的な型をベースにした伊是名の会のオリジナルな創作舞踊が、ルーマニアの国の人々の

心をいかにつかむか楽しみな公演です。

 
09:38:42 - toshiko1886

0 件のコメント:

コメントを投稿